外を気にせず窓を開けられる時は、窓を開ける『自然換気』が基本です。
でも、キッチンの換気扇・レンジフードで空気の流れをアシストしてあげれば、さらに効果がアップして短時間での換気が可能になります。
また、レンジフードの機能を有効に使うことで室内の寒さを和らげた換気も可能になります。
効果は、設置状況やご使用の条件、製品、気象状況によって異なります。
効果的な換気には、『風の入口』、『風の通り道』、『風の出口』を確保することが重要ですが、窓が1つしかなく廊下や別室に繋がる扉は閉めたままという部屋の場合、1つの窓を開けただけでは換気はうまくできません。窓が1つしかない部屋の場合は、扇風機を活用することで効果的な換気を行うことができます。
窓の近くに置き、窓の方に送風すると効果的な換気ができます。
室内の空気が80%入れ替わる時間をシミュレーションで比較
効果的な換気ができる「扇風機を窓の近くに置き、窓の方に送風」した場合と、「扇風機なしで窓開けのみ」の場合を比較しました。
室内の空気が80%入れ替わる時間を比較すると、
「扇風機を窓の近くに置き、窓の方に送風」した方が、
「扇風機なしで窓開けのみ」に比べて、
・寸法:2.3×2.4×3.2m(容積17.9m³)
・面積:7.5㎡(4.6畳相当)
・窓の開口寸法:0.5×1.1m
・窓1カ所:開、出入口扉:閉
・外風:1m/s
・室内外温度:20℃
一般家庭で使用されている一般的な扇風機の強運転を想定。
[羽根直径:30cm、風量:約28m³/min(1680m³/h)]
※JIS C 9601で規定されている扇風機に準ずる。
下記条件でシミュレーションを実施。
・①~⑨に扇風機を置く。
・①~⑨それぞれの場所で、送風の方向を部屋の内側に向けた場合、窓の方に向けた場合で設定。
下記条件でシミュレーションを実施
・24時間換気は実施しないものとする。
・室内の空気が80%入れ替わる換気時間の差を効果とする。
掃除機をかける際、家具や敷物を動かすことで室内にほこりが舞いあがります。舞いあがったほこりは、窓を開けて換気することで屋外に排出することができますが、掃除後にレンジフードを利用すればより効果的にほこりの排出ができます。
レーザー光により舞いあがるほこりの粒子が、光の点になって可視化されます。
室内に浮遊したほこりの粒子を「窓開け」による換気と「窓開け+レンジフード」による換気で比較し、シミュレーションで見てみました。
ほこりの粒子数10万でのシミュレーション
視認性をよくするため、ほこりの粒子数を1万にし粒子を大きく表示しています。
10分後のほこりの排出率は、
シミュレーションで得られたほこりの粒子残留数から算出
寒い冬は、窓を開けて換気をすると冷たい外気が入ってきて、換気をするのがつらいですよね。
せっかく暖かくなった室内が寒くなると思うと、ついつい冬場の換気はおろそかになりがちです。
でも、冬場も換気は必要です。
なるべく寒さを感じずに換気をするために、レンジフードを上手に使ってみましょう。
「寒さ」を感じる要因は、室内の空間温度が低下することだけでなく、床や壁の温度が低下することにもあります。 また、換気により室内の空気が動くため、その空気の流れの速さも影響します。 そこで、換気による空気の流れの速さと、空間、床面/壁面の温度変化をシミュレーションで見てみました。
室内の空気が80%入れ替わった際「強」運転と比較すると
「常時換気」機能運転では
暖められた室内の空気や床、壁が冷え切らないようにするには、大きな風量で換気をするよりも、小さな風量で時間をかけて換気をした方が、暖められた室内の空気や床、壁を冷やさないですみます。風量が少なくて温度変化が小さい「常時換気」機能を上手に使って、寒くなりにくい換気をしてみてはいかがでしょうか。
厚生労働省によると、1人あたりの必要換気量は30㎥/hとされています。人が集まる空間や感染リスクの高い環境では、窓を開け換気をする必要がありますので状況に応じて効果的な換気を行ってください。
レンジフードには、静かな運転音で排気を行ってくれる「常時換気」機能を搭載しているものがあります。
レンジフードは、調理専用と思われがちですが、日ごろの換気にも役立ちます。
〈常時換気〉10Pa-75㎥/h以上、BL基準に準ずる。
内寸法 W998×D660×H500(mm)のバスタブを想定。