チームFUJIOH
若手社員から見た富士工業
現場実習(仮配属)の内容について
- 木皿
- 僕はレンジフードを溶接する「板金係」で実際に溶接する作業をしていた。
ただ単純に作業するんじゃなくて、改善するために課題を与えられることもあって、そういうときは定時後に課題に取り組んでいたよ。
- 今吉
- わたしも木皿くんと同じ「板金係」でした。
でも溶接作業自体はそんなにしていなくて、ライン作業に加わるというより私個人に仕事を任せてもらうようなやり方だったな。
仕事としては溶接前の準備作業的なところでステンレス板の保護フィルムを剥がしたり、工程で必要な部品を準備するような作業が中心でしたね。
私も木皿君と同じように自分なりの改善を考えるような課題を与えてもらっていました。
- 佐竹
- 僕は「組立係」でした。
ウチでは組立と言ってもいろいろあるんだけど、僕の仕事は設備ラインで専用の機械を操作しながらレンジフードの本体を組み上げていく作業。それ以外にも製品の梱包作業や他の組立ラインに応援や手伝いに行くこともあったよ。
楽しかったこと・辛かったこと
- 今吉
- わたしはいま配属先での仕事があるのでもう生産現場で働けることはないだろうけど、1年間でいろいろな経験が出来たのは単純に面白かったなー。
- 佐竹
- いま思うと楽しかったのは、専用機を使って製品本体を組み上げるラインで作業したときだね。そのラインでは決められた時間内に作ることを目標にしているんだけど、作業者1人が遅れるとライン全体に響くんだよね。
慣れてない頃は時間に間に合わなくて次の作業者を待たせてしまっていたんだけど、だんだん慣れてきて目標の時間より短く出来た時は達成感があったなー!
辛かったことは、仕事に慣れない頃は動きにもムダが多くて作業に時間がかかってしまって、他の作業者に迷惑をかけているような気がして・・・結構辛かったな。
でも、その経験があったのでどういう感じで動けば効率良く動けるのか学べたことは良かったと思ってるんだ。
- 木皿
- 楽しかった事は基本的にみんなと同じだな。
やっぱり「出来なかったことが出来る。」これは楽しさにつながると思う。
僕は不良品をつくってしまったときとか、体調不良で会社を休んだりしたときは結構怒られた(笑)。
「まだ一人前じゃない!」ということを上司がハッキリと言ってくれたことが今思えばあれは良かったかなと思っているよ。
- 今吉
- 楽しかったことは「いろいろ任せてやらせてくれたこと。」
辛かったことは、製品を組み立てる作業で1か月以上、毎日のように不良品を出し続けてしまった結果、全ての不良品は私が原因みたいな状況に・・・(泣)。
それなのにその仕事をやらせてくれた。自分の工程だけじゃなく後工程にも迷惑がかかっていても、1か月間上司がやめさせずにずーっとやらせてくれた。その経験があったおかげで、その後はその仕事を人に教えてあげられるくらいになったの。
本当は他に当たり障りのない仕事だってあるのに、そっちをやらせずに挑戦させてくれたんだ。
- 木皿
- それは仕事に取り組む姿勢が良かったからじゃないかな。「逃げない。」って大事だよね。その姿勢によって与えられる仕事って変わると思う。
- 今吉
- 最初はホントに出来ないから「逃げようかな」とか思ったり、私から「すみません」「できません」って言った方がいいのかなとか、迷惑かけすぎたな、とか・・・
そう思っていたけど、なんとか出来たの。
その経験が今の仕事でも自信になっている。「130%」出来ない(!)って思っていたけど、やればできるんだって思った。
楽しかったことは、会社の人とこんなにプライベートで飲みに行ったり遊びに行ったりするとは思ってなくて、いろんな人が遊びに誘ってくれて、生産現場は卒業したけどいまの仕事の悩みも相談できるのは良かった。
現場実習の経験は本配属先でどう活かされるのか
- 今吉
- 失敗を自信に変える経験をさせてくれたこともそうですが、生産現場の「人」と仲良くなれたことは貴重です。
今やっている仕事とは全く違うから、違うからこそ話せたり相談できる。だから今でもお世話になっています。
生産に携わってみて、製品の構造が知れたのはもちろん良かったんですが、実は直接的に役立っていることは少ないかもしれません、というのも、今の部署は製品開発のかなり上流で今後の新製品を中心にやっているので、現在や過去の製品とは少し違うんです。
- 佐竹
- いろんな場所で実習できて、早くから多くの人たちと関わりを持てたことが大きい。
実際にいま設計部で試作品を作るとき、生産現場の人にお願いすることがあるんだけど、無理なお願いでも受け入れてくれたり、気軽に話しかけてくれるのはありがたいって感じる。そういう面で実習の場は良かったと思う。
少し残念だったのは、僕の場合は基本的に特定機種の生産に携わっていたからいろいろな製品に触れる事が無かったこと。個人的にはもっといろんな製品に関わりたかったなあ。
- 木皿
- いま自分は資材部で購買先のプレス部品や板金部品を扱っているんだけど、板金係で生産実習したことで基本的な溶接の知識を得ることが出来たのは今の仕事で役立っています。
購買先といってもいろんな会社があって規模も様々なんだけど、日々の仕事で品質的な是正とか購買先を監査することがあって、そういう時は生産実習のときに学んだ基本的なことが本当に生きているって実感する。
- 今吉
- 基本的なことって?
- 木皿
- 溶接と一口で言っても、溶接条件とか点検方法とかいろいろな「基本」があって、その基本を守ることや管理する目的を理解して作業しないと、品質に影響するってこととか。
- 今吉
- 私たちのなかではいまの仕事(資材)が生産現場に近いよね。
- 木皿
- そうだね。
購買先で品質不良が出るともちろん発生元で対策を考えるんだけど、対策内容をチェックする必要があって、内容が不十分な場合は具体的に対策を指示したり・・・。
実はいまNC加工品も扱っているんだけど、加工のプログラムや加工方法に興味があるんだ。イメージは出来るんだけど実際やってみないと分からないことも多くありそうで、出来ればやってみたかったな。
- 佐竹
- 現場実習や仮配属の時期には気にしていなかったことが、(設計部に)本配属されてから「こういうことだったのか!」って気付いたりすることはあるよね。
- 木皿
- 「なんでこんな材料使っているんだろう・・」とかね。
- 佐竹
- そうそう。
仮配属の時は材料とか気にしないでやっぱり組立作業に集中していたと思う。
でも、実はその製品は組み立てやすさを考えられて設計されていて、いまの仕事(設計)で実際に自分で試作品を組み立ててみると、結構組み立てづらい・・。
つくりやすさを考えて設計するのも大事ってことは今だから実感できるね。
生産実習という体験を通して、人とのつながりや、
仕事の基本・目的・取り組む姿勢がわかるようになるのですね。
また、本配属先での経験を得て初めて「気づく」ことができる奥深さ!
1年間の実習経験は長いかもしれませんが、とても必要なことなのですね。
ありがとうございました。